至高のガンジーセーター
日本でもすっかり市民権を得たガンジーセーター。
過去をさかのぼり歴史の紐解いていくと、様々な説があり私自身誤解している事も沢山ありました。
調べた中で一番シックリきたのが、昔お世話になった事のある(故)山口淳さんによるガンジーセーターの考察です。是非ご一読ください。
その中でも一番気になったのは
ガンジーセーターは、ノルマンディー半島の西方に位置するチャネル諸島のガンジー島で生まれたという説が昔からあるが、本当のところはフェアアイルセーター同様、誕生時期や場所、経緯などについて詳しいことは分かっていない。呼び名も、場所によってガンジーと呼ぶエリアもあれば、ジャージーと呼んだり、フロック、あるいはジャンパーと呼ぶエリアもあるらしい。
ちなみに今回仕入れたガンジーセーターの商品名はGanseyでありGuernseyではないのです。
誤解して欲しくないのは、ガンジー島のガンジーセーターが偽物とかそういうことではなく、あくまでGuernsey Sweaterであり、Gansey Sweaterではないという事。私なりの見解ですが、そのように区別されるのが適当なように思いました。
山口さんの考察にも出てきましたが、イギリス東海岸ウィットビーの男達の写真は昔からよく目にしていました。
女性がセーターを編んでる姿も映しだされています。
Guernsey Sweaterも好きで長年愛用してましたが、いつかはこのようなGansey Sweaterが欲しいと心の奥底で思い続けていたのです。
そして2016年1月にそのセーターにめぐりあいました。
場所は、イギリス ヨークシャー州東海岸に位置するブリドリントンにありました。
元々ガンジーセーターが盛んなエリアでウィットビーから少し南下した所。
今もなおオーセンティックなガンジーセーターが昔ながらの手法で細々と作らており、昔の写真と見比べても遜色ないものでした。
ブランドはWAYSIDE FLOWER。
伝統的なフィッシャーマンズウェア、ワークウェアなどからインスピレーション受け、可能な限り英国の原料、糸に拘り英国で生産するメーカー。
ガンジーセーターは2柄をご用意。
*本ブログでのご紹介は1柄のみ
糸も染めもヨークシャーで行われており、4本の鉄製の棒針で132時間掛けて編みあげられていきます。
柄には全て意味があり、波、ハシゴ、ロープなど様々です。
地域や家ごとに柄が違うとも云われています。
何よりも凹凸感が素晴らしい。
本来、寒さや雨、風から身を守るためのセーターであることからジャスタサイズでの着用が基本。
その為のパターンやディテールがガンジーセーターの面白さでもあります。
身頃の脇のフェイクサイドシームと呼ばれる継ぎ目も、着用した時にテンションが掛かると伸び縮みするように編まれています。
脇のダイヤモンドガゼットというディテールは、腕に吸い付くように細く編まれた袖でも運動量を持たせられるように考えられて作られています。
肩は前後のストレッチ性と横への強度を意識して畦編みされています。
擦れやすい裾と袖リブの先端は厚めに編まれています。
オーダー可能な量が限られており在庫は4枚。
WAYSIDE FLOWER
Gansey Sweater
すべて上代110,000円(+tax)
山口さんが感じられたガンジーセーターのリバイバルの一端を少しは担うことが出来たかな……
ただ、現在、市場に出回っている編み模様もシンプルで、ボディーもアームホールもオーバーサイズで、着丈も長過ぎる機械編み主体の既製品のガンジーセーターと、古い写真のなかでしか見られない複雑な編み込み模様が施されたタイトなガンジーセーターやサンデーベストとを比べると、ガンジーにはまだまだ改良の余地が残っているように思えて仕方がない。かつてのワークウエアをアップデイトした洋服がタウンユースで脚光を浴び、トラッド回帰が未だ続く現在のトレンドを思えば、ガンジー・リヴァイバルの芽はまだまだ十分にあると感じるのは、果たして僕のただの判官びいきだろうか。
他にもフィッシャーマンズスモックやエプロンなどもご用意してます。
気になる方はお早めに。
店頭にて、お待ちしております。
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