【OLD NEW ENGLAND】開催のお知らせ
なにかと話題になりやすいアイテムの一つとしてコートがある。
誰しも最高の一着を手に入れたいと思ってはいるけれど手に入れるのはなかなか難しいようで、永遠に語り続けていきそうなネタの一つ。
そんな話題にいつか終止符を打ちたいと思い買い付けをしているのですが、誰をも納得させるものにはまだ出会えてません。
その傍、2016年の夏のパリ出張でわたくし的最高の一着を手にしてしまいます。
Burberrys "MADE IN FRANCE"のステンカラーコート
フランス人の趣向が取り入れられたのか?英国製とは一線を画すボリューミーなフォルムと通常のBurberrysでは見た事のない無双仕立て(表地を引き返して、裏まですべて共布を使う仕様)。
極太だけど余計なシワが入らない秀逸なパターンの一枚袖など、、、憧れのディテールがてんこ盛りな逸品である。
手に入れてから、知人が所有する個体を4枚ほど集めて見比べたりしたこともあるのですが、どれ一つとして同じものはなく、仕様も生地もサイズもすべてバラバラで、どのような過程でどのように作られたのか??まったくわからぬまま悶々とした日々を過ごしていました。
とにかく数量が少ないし同じ個体を手に入れるのはほぼ不可能に近いこのコートを独り占めするのもどうかと思い、知り合いのデザイナーに持ち込んで復元を試みようとも思いましたが、なんか違うなと、、、自分的に腑に落ちず、復元プロジェクトは思い留まったまま月日が流れていきました。
とある日、フランス製Burberrysについて有力な情報を得る。
「オーダーだったらしいよ」と。
疑問を感じていた点と点が繋がり同時にやるべき事が降りてきました。
私が手に入れたコートは確かに最高だけど、本音を言えばもう少し小さい方が良かったし、色ももう少し白っぽい方が好みだ。
コートというものはフィッティングにはシビアではないし、基本的に量産品のイメージしかなかったから多少の妥協は当たり前だと思っていたけど、突き詰めて考えてみると着用シーンや気候によって生地選びも違ってくるし、一番目につく服だから自分をどう表現したいかによって色やボタン選びも変わってくる。
今まで誂える概念はなかったけれど、このコートと出会い、歴史を辿ったことで最高の一着を手にする方法を教わりました。
よく考えたら当たり前なことだったけど、、、
私たちにできるのは、当時と同じような環境づくりと材料を用意すること。
ひとつひとつ職人の手で作られていたであろうフランス製のBurberrysを再現するには理解力のある作り手が必要だ。
そこで真っ先に声を掛けさせてもらったのがla favolaの平氏。
この企画をスンナリと理解し、量産品では考えられないような作り手の癖までも再現し、自身の癖も適度に散りばめ、こちらの意図通りにサンプルを作り上げてきました。
ちなみにla favolaとは?
イタリア語で物語を意味するla favolaという言葉通り、洋服を通して身に着ける人それぞれの物語を紡いで欲しいと言う願いが込められた洋服づくりをしています。
型入れ、裁断、縫製、アイロンまでを一人の職人の手により、徹頭徹尾こだわりを持った少数生産で生み出されています。
本企画の物語を現代において体現し続けるブランド。
適任に決まってますね。
私が所有するコートは、男女問わず誰が着ても同じような見え方をする秀逸なパターンでオーダー向きと捉えベースモデルとして採用しています。
4サイズ分のベースサンプルを用意し、生地やボタンもコートの仕様や特性、歴史を踏まえ選びました。
7mもの生地を惜しみなくふんだんに使った無双仕立ては贅沢の極み。
その他、仕様に関するご要望やサイジングについては、平氏や販売スタッフとお話し合いの上決定していただければと思います。
男女ともにおすすめしたい本企画。
自分だけの一着を誂える贅沢をお楽しみいただきたいと思います。
”OLD NEW ENGLAND”展
【開催日時】2018年5月30日(水)~6月4日(月)
【販売店】L'ECHOPPE青山
【製作者】la favola 平剛
【価格】240,000円~
【納期】4ヶ月~(納期はオーダーの順序により変動いたします)
■L'ECHOPPE
■住所 〒107-0062 東京都港区南青山3-17-3
■電話 03-5413-4714
■営業時間 11:00~20:00
■定休日 なし